センター7 桂園時代・第一次世界大戦
●桂園時代 明治時代末はカサカサカヤオ
【元老】➡天皇の最高顧問、政界の最上層に位置して国政に影響力行使 伊藤博文、黒田清隆、山県有朋、松方正義、井上馨、桂太郎、西園寺公望 【桂太郎】 (長州閥、陸軍)と【西園寺公望】(政友会総裁)が交互に内閣を組織した時代 |
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内閣 |
所属 |
事項 |
第1次 【桂太郎】 |
陸軍 |
1904✖日露戦争➡1905【ポーツマス条約】 1905✖【日比谷焼打ち事件】 |
第1次 【西園寺公望】 |
立憲 政友会 |
1906日本社会党結成➡翌年解散 1906鉄道国有法制定➡私鉄17社買収 1907【帝国国防方針】➡仮想敵国は露・米・仏・独 |
第2次 【桂太郎】 |
陸軍 |
1908戊申詔書…国民道徳の強化 1910【韓国併合】➡完全植民地化 1910【大逆事件】…社会主義弾圧➡「冬の時代」へ |
【2000本】
西園寺内閣の瓦解の事態をもたらすことになった出来事を述べた文として正しいものを、次の①~④のうちから一つ選べ。
① 虎の門事件により内大臣が辞職した。
② 2個師団増設問題で陸軍大臣が辞職した。
③ ジーメンス事件により海軍大臣が辞職した。
④ 選挙干渉問題で内務大臣が辞職した。
【2001追試】
明治時代の藩閥に関連して述べた文として正しいものを、次の①~④のうちから一つ選べ。
① 最初の衆議院議員選挙では、藩閥政府に反対する民党勢力は過半数の議席を獲得することに失敗した。
② 犬養毅らは、藩閥政治の打破をスローガンに多数の民衆が参加した第一次護憲運動の先頭に立った。
③ 藩閥に対する政党の力を結集するために改進党が結成され、この党を基盤にした第一次大隈重信内閣が成立した。
④ 大日本帝国憲法発布後に、元老院が置かれ、藩閥のリーダーたちは政治的影響力を確保した。
●第一次護憲運動と第一次世界大戦
内閣 |
所属 |
事項 |
第2次 【西園寺公望】 |
立憲 政友会 |
1912明治天皇死去 1911中国で辛亥革命 危機感持った陸軍↓ 1912陸軍【2個師団増設】要求➡内閣拒否 ➡陸軍【帷幄上奏権】を行使し単独辞職➡内閣総辞職 |
第3次 【桂太郎】 |
陸軍 |
桂は内大臣より組閣➡「宮中・府中の別」➡乱す 【第一次護憲運動】➡「閥族打破・憲政擁護」 立憲政友会=【尾崎行雄】、立憲国民党=【犬養毅】 ➡桂は新党結成で対抗➡53日で退陣(大正政変) |
第1次 【山本権兵衛】 |
海軍 |
立憲政友会を与党 【文官任用令】再改正 【軍部大臣現役武官制】の改正➡現役規定削除 1914✖【ジーメンス事件】…海軍高官の汚職で辞職 |
第2次 【大隈重信】 |
立憲 同志会 |
政治不信のなか登場 【立憲同志会】総裁【加藤高明】外相 1914✖【第1次世界大戦】勃発 日英同盟を口実に参戦➡ドイツ領【青島】占領 1915【二十一カ条の要求】➡【袁世凱】政権へ 山東省ドイツ権益の継承、南満州権益の強化 漢冶萍公司の共同経営など 受諾した中国は5月9日を国恥記念日に |
年代順配列
【近代09】(2008年・本)第一次世界大戦。
1.シベリア出兵を行った。
2.中国政府に二十一カ条の要求を行った。
3.日英同盟を理由にドイツに宣戦布告した。
【近代09解答】[3→2→1]第一次世界大戦がはじまると,第2次大隈内閣は3日英同盟を理由に参戦した。その後,これを中国権益確立の好機とみて2二十一カ条の要求を中国政府に突き付けた(1915)。次の寺内内閣はロシア革命への干渉に乗り出し,1シベリア出兵を断行(1918)した。
●大正中期の政治・外交
【寺内正毅】 |
陸軍 |
内政 |
1918【米騒動】大戦景気・シベリア出兵を背景に米価高騰 ➜富山県漁村の主婦の騒動が発端、全国へ拡大 ➡鎮圧するが内閣総辞職 |
外交 |
1917【西原借款】➡【段祺瑞】政権へ巨額の借款 1917【石井・ランシング協定】➡米と中国問題調整 1917ロシア革命➡社会主義政権誕生 1918~【シベリア出兵】…チェコ軍救出が名目 ➾日・米・英・仏と共同出兵➡ロシア革命の阻止 1920尼港事件により日本だけ撤兵は遅れる |
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【原敬】 |
立憲政友会 |
内政 |
平民宰相【本格的政党内閣】…陸・海・外相以外は政友会員 積極政策…大戦景気を背景に ⒜陸海軍の軍備充実を掲げる ➡八八艦隊(戦艦8巡洋艦8)の推進 ⒝高等教育の拡充…【大学令】1918(公立・私立大学の認可) ⒞鉄道など交通機関の整備…党勢拡張のための利益誘導 1919衆議院議員選挙法改正 …納税資格を10円から3円以上に引下げ小選挙区制採用 1920【戦後恐慌】で積極政策行きづまる➡1921原敬暗殺 |
外交 |
1919【パリ講和会議】で、連合国とドイツとの間で 日本側全権西園寺公望 ヴェルサイユ条約が締結➡山東省権益認める ➡主導したのはアメリカ大統領ウィルソン 1919.3✖【三・一】独立運動(=万歳事件)起こる。 ➡朝鮮での日本の植民地支配に反対する民衆運動。 1913.5✖【五・四】運動起こる。 ➡中国での日本帝国主義反対運動。 1920【国際連盟】成立 ➡アメリカ大統領ウィルソンの提唱。日本は常任理事国として加盟する。 日本以外の常任理事国は英・仏・伊➡米ソの不参加。 |
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【高橋是清】 |
立憲政友会 |
外交 |
1921【ワシントン会議】1922 ➡米大統領【ハーディング】の提唱 全権【加藤友三郎】海相・幣原喜重郎駐米大使ら 1921【四カ国条約】が調印 太平洋方面の現状維持 ➡【日英同盟】の廃棄 1922【九カ国条約】 ➡石井・ランシング協定の廃棄、山東省放棄 1922【ワシントン海軍軍縮条約】➡主力艦の保有制限 ➡米・英・日・仏・伊=5:5:3:1.67:1.67 |
●頻出マスター ワシントン体制 2006本、2009本
アジア・太平洋地域における、新しい国際秩序として、ワシントン体制が成立
㊙試験では三つの条約の内容を入れ替えて出される。三つの条約とその内容をキチンと把握せなあかん。
条約名 |
年 |
内容 |
四カ国条約 |
1921 |
太平洋の平和に関する条約 これにより➡【日英同盟】は廃棄される。 |
九カ国条約 |
1922 |
中国の主権の尊重・門戸開放・機会均等を規定し、特定の国が中国で排他的に利権を独占することを禁止した。日本は九か国条約に基づき➡【山東省の旧ドイツ権益を返還】した。これにより➡【石井・ランシング協定は廃棄】された。 |
ワシントン海軍軍縮 条約 |
1922 |
【主力艦保有量の制限】 米・英・日・仏・伊=5・5・3・1.67・1.67 以後、10年間の主力艦建造禁止 |
●頻出マスター 社会運動の高揚
運動名 |
組織 |
人物 |
活動など |
労働運動 |
【友愛会】1912 |
鈴木文治 |
労働者階級の地位向上を目指し、労資協調主義を唱える ➡日本労働総同盟と改称1921階級闘争主義に方向転換 |
農民運動 |
【日本農民組合】 1922 |
杉山元治郎 賀川豊彦 |
各地の小作人組合の全国的組織 小作争議を指導 |
社会主義 運動 |
日本社会主義同盟 1920 |
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資本主義に反対する勢力が結集して結成 |
日本共産党 1922 |
堺利彦 |
コミンテルン(国際共産党)の指導のもと結成 |
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女性解放 運動 |
青踏社 1911 |
平塚らいてう |
女流文学者団体 雑誌『青踏』を発刊 |
新婦人協会 1920 |
平塚らいてう 市川房枝 |
女性の政治結社・集会への参加を求める |
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部落解放運動 |
全国水平社 1922 |
西光万吉 |
被差別部落の住民に対するさあ別の撤廃をめざす |
【近代10】(2009年・本)普選運動の展開。
1.日本初の社会主義政党が結成され,普通選挙の実現をかかげた。
2.第二次護憲運動が展開された。
3.選挙権の納税資格が直接国税3円以上に引き下げられた。