11 統治機構②裁判所 ★★★頻出
ポイントはここだ!
司法権は最高裁判所と下級裁判所に属する。
下級➡高等・地方・家庭・簡易各裁判所
禁止されている裁判
○特別裁判所:行政裁判所・皇室裁判所・軍法会議など
司法権が裁判所にある以上、他の国家機関に確定判決を出させるわけにはいかない。これが➡行政裁判の終審裁判の禁止だ。逆に言うと一審・二審ならOKだ。
罷免されるケース
心身の故障、弾劾裁判で罷免を可とされた場合、国民審査で罷免を可とされた場合。
❸裁判官の任命
最高裁判所長官 ➡内閣が指名し、➡天皇が任命する。
司法権の独立
裁判官は良心に従い独立して職権を行い、憲法・法律にのみ拘束される。96条
他の国家機関の干渉を排除➡ 大津事件
司法内部における干渉を排除➡ 平賀書簡問題
日本の最高裁は違憲判断には消極的、これまで10回。ただし判決名だけでなく
違憲立法審査権は具体的な訴訟があってはじめて憲法に適合できるか否かについて合憲性を審査できる。
センターの極意1
最高裁の違憲判決は数が少ない
1 法の下の平等…衆議院の定数配分(公職選挙法)
➡一票の格差が3倍を超えたことに対して2回違憲判断。ただし、選挙自体は有効としたことに注意。
尊属殺人重罰規定(刑法)
生後認知された婚外子について➡ 両親の結婚を国籍取得の条件とする国籍法の制定
2 政教分離の原則…愛媛玉串料訴訟、空知太神社訴訟
3 職業選択の自由…薬局開設距離制限規定
4 財産権の保障…共有林分割制限訴訟(森林法)
5 国家賠償請求権…
12 センター過去問 統治機構②裁判所 ★★★頻出
日本の裁判制度
問1 現在の日本の裁判制度に関する記述として誤っているものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 審理を慎重にし誤りのないようにするために,通常は三回まで裁判を受けることができる三審制が採用されている。その通り⭕️
② 裁判所は,具体的な訴訟を前提とせずに,違憲の疑いのある法律上の規定を自ら取り上げて,憲法に適合するかどうかを判断することができる。👉違憲立法審査権のキーワードは具体的な訴訟だ!✖︎
③ 裁判官は,公正な裁判を行うことができるように,他の国家機関からの干渉を受けずに裁判を行うことが保障されている。⭕️
④ 国民は,衆議院議員総選挙の際に裁判官が適任かどうかを審査することができるが,審査の対象になるのは最高裁判所の裁判官のみである。⭕️
違憲立法審査権
問1 違憲立法審査権に関連して,日本の最高裁判所の判例に関する記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 1票の格差が5倍を超える参議院の選挙区選出議員数を定めた公職選挙法の規定は,憲法に違反する。👉3倍
② わいせつ文書の頒布を禁止する刑法の規定は,憲法に違反する。✖︎
③ 非嫡出子の法定相続分を嫡出子の2分の1とする民法の規定は,憲法に違反する。✖︎
④ 薬局の設置に関する距離制限を設けた薬事法の規定は,憲法に違反する。⭕️違憲判断は少ないので覚えておこう!
最高裁判所の違憲判決
問 最高裁判所が違憲と判決した事例として正しいものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 今日の国際社会では,犯罪に対する刑罰としての死刑を廃止すべきだという議論が高まっているが,この国際世論にあわせて,日本の刑法上の死刑の規定を,憲法で禁止されている「残虐な刑罰」にあたるとした。👉絞首刑は残虐な刑罰にあたらない✖︎
② 湾岸戦争後,日本の国際協力を目的として,国連平和維持活動(PKO)協力法が制定されたが,この法律は,憲法で定められている「戦争の放棄」に違反するとした。👉最高裁は統治行為論で憲法判断を回避しているぞ!✖︎
③ 自分または配偶者の父母,祖父母などを殺す尊属殺人の罪を,普通の殺人罪より重く処罰する刑法の規定は,重罰の程度が極端であり,憲法上の「法の下の平等」に反するとした。⭕️
④ たばこの煙は他人の健康に害を及ぼす,ということを根拠とする嫌煙権は,憲法上の「幸福追求の権利」に含まれるので,嫌煙権を認める法律がないのは,憲法違反であるとした。そんな馬鹿な〜✖︎
裁判員制度
問 司法への国民参加を具体化するために日本で導入が予定されている裁判員制度の記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 裁判員は,一定の民事事件について,裁判官から独立して事実を認定し,それに基づいて裁判官が法を適用する。
② 裁判員は,一定の民事事件について,裁判官と合議で事実を認定し,法を適用する。
③ 裁判員は,一定の刑事事件について,裁判官から独立して有罪・無罪を判断し,有罪とされた場合には裁判官が量刑を
決定する。
④ 裁判員は,一定の刑事事件について,裁判官と合議で有罪・無罪を判断し,量刑を決定する。⭕️
裁判員裁判
問 裁判員裁判に関して,日本の状況に関する記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 裁判員裁判では,裁判官は評議に加わることはない。✖︎
② 裁判員裁判では,死刑の判決を下すことはできない。✖︎
③ 裁判員に選任されるための最低年齢は,18歳である。✖︎20歳
④ 裁判員は,一定の重大な犯罪に対する刑事裁判の第一審のみに参加する。⭕️
最高裁判所
問 最高裁判所に関する記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 最高裁判所は,民事事件と刑事事件を扱うが,行政事件を扱わないのは,行政の拡大による行政事件の増加に対応できないためである。✖︎
② 最高裁判所は,長官1名と判事14名の合計15名で構成されているが,その15名には,高等裁判所裁判官の経験が必要とされている。✖︎裁判官出身でなくともよい
③ 最高裁判所は,高等裁判所や地方裁判所などの下級裁判所が判決を下す際,その判決の内容について,指揮する立場にある。独立している✖︎
④ 最高裁判所は,訴訟に関する手続や裁判所の内部規律など,日本国憲法で定められている事柄について,規則を定める権限を有する。⭕️裁判所規則だね!
国民審査
問 最高裁判所裁判官の国民審査に関する記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 国民審査は,最高裁判所の裁判官及び下級裁判所の裁判官に対して行われる。👉最高裁だけよ!
② 国民審査の結果,罷免を可とする票の数が,国民審査の投票をした者全体の3分の2を超えなければ,その裁判官は罷
免されない。✖︎過半数
③ 国民審査において,投票用紙に何も書かずに投票した場合,その票は無効とみなされる。
④ 国民審査は,国民による一種のリコール制度であるが,国民審査によって裁判官が罷免された例は,これまでにない。