現社でGO!27 消費者問題・都市問題        

満点の極意❶ 消費者保護の法制度は内容も問われる

 1クーリングオフ制度…代金を支払った後も適用

 これは、特定商取引法や割賦販売法などで規定されている制度で、指定商品購入後、一定期間内なら無償で契約を解除できるというもの代金を支払った後でも適用される。ただし、通信販売には原則として適用されないということに注意しよう

 製造物責任法PL…被害者は過失を証明する必要がない

          →製造者の無過失責任 

 製品の欠陥によって生じた被害について、製造者に賠償責任を負わせようとするもの。消費者は製品の「欠陥」を証明すればよく、製造者の「過失」を証明する必要はない。つまり、製造者は仮に過失がなかったとしても賠償責任を負わなければならないということになる(無過失責任)。

 3           …ウソをつかれて結んだ契約→取り消し

           消費者にとって一方的に不利な条項→無効

 さらに           もみておくと、消費者は業者にウソをつかれて結んだ契約を取り消したり、消費者にとって一方的に不利な条項を無効にできる

 

ケネディ大統領の消費者の4つの権利(安全・知らされる・選ぶ・意見を聞いてもらう) 

 

満点の極意❷ 都市問題は「わかったつもり」になりやすい

 1 ドーナツ化 …都市郊外の人口増加

 2 スプロール化現象 …都市郊外での無秩序な宅地開発

 3 社会資本整備…生産関連→高度経済成長期に進展、生活関連→整備の遅れ

 

センター過去問

契約や企業の責任 2015

契約や企業の責任に関する記述として適当でないものを、次の①〜④のうちから一つ選べ。

     日本の製造物責任法(PL法)では、消費者が欠陥商品によって被害を受けた場合、その製造業者は過失がなければ、原則として、賠償責任を負わないとされる。

     日本では、訪問販売や電話勧誘によって商品の購入契約を結んだ場合、一定期間内に手続きを行えばその契約を解除できるという、クーリングオフ制度が存在している。

     商品を購入するためにクレジットカードで支払いすることは、購入のための資金を借りることを意味する。

     企業が法令や企業倫理に従って行動することは、コンプライアンスと呼ばれる。

誤文→①

消費者 2015

     消費者が食品等の生産から流通に至る経路を確認できることは、トレーサビリティと呼ばれる。

     個人の消費行動が友人など他者の消費行動に影響されることは、デモンストレーション効果と呼ばれる。

     安全の権利・知らされる権利・選ぶ権利・意見を聞いてもらう権利という消費者の四つの権利が、アメリカのケネディ大統領によって表明された。

     消費者から寄せられる相談や苦情への対応などを行う国民生活センターは、消費者保護基本法の制定に伴い、廃止された。

誤文→④

 

2005年追試35*】消費者を保護する日本の制度や法律に関する次の記述A~Dのうち適当なものを二つ選び,その組合せとして最も適当なものを,以下の①~④のうちから一つ選べ。

A クーリングオフ制度の対象となっている商品の訪問販売や割賦販売では,消費者は購入契約を結んだ後,一定期間内であれ

  ば,契約を解除できるが,既に代金を支払っている場合には,この制度を適用できない。✖

B クーリングオフ制度の対象となっている商品の訪問販売や割賦販売では,消費者は購入契約を結び,代金を支払った後でも,

  一定期間内であれば,無条件で契約を解除することができる。

C 製造物責任法は,製品の欠陥が原因で消費者に被害が発生した場合,製造業者の過失の有無にかかわらず,製造業者が消費者

  に対して損害賠償の責任を負うことを定めた法律のことである。

D 製造物責任法は,既に販売された製品に製造業者の責任による不具合が生じた場合,それを公表した上,消費者から無料で製

  品を回収し,修理することを製造業者に義務づけた法律のことである。

  ① AとC  ② AとD  ③ BとC  ④ BとD 解答:③

 

2010年本試24*】日本の消費者問題に関する記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

     街頭などで通行人を呼び止め,営業所などに同行させて契約を迫る,いわゆるキャッチセールスが問題となっている。

     人々を,一定の場所に集め,その場を盛り上げるなどして冷静な判断を失わせてから高額商品を買わせるクーリングオフが問題となっている。

     薬害エイズ事件が契機となって,その原因となったキノホルムの販売中止措置が採られた。

     豚肉を牛肉と偽るなど,食肉加工卸会社が行った一連の偽装事件が契機となって,食育基本法が制定された。

解答:①

 

2011年本試03*】消費者の行動や消費者保護に関する記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

     日本には,訪問販売などでの商品購入について,消費者が一定期間内に申し出れば契約を解除できる制度(クーリングオフ)がある。

     消費者が,商品の価格やその取得の必要性を考慮せずに周囲で流行しているという理由で購入する心理的な傾向を,モノカルチャーという。

     消費者が,産地や生産時期あるいは流通過程など,食品に関する履歴情報を取得できるようにする製造物責任法が,日本では制定された。

     日本では,消費者の自立を支援するため,消費者基本法が消費者保護基本法に改正された。

解答:①

 

2007年本試24】食の安全性に関する記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

     国内で販売される加工食品については,食品添加物だけでなくアレルギーの原因とされる特定の原材料も原則として表示が義務づけられている。

     有機JASマークは,国産の有機農産物やその加工食品に付けられるが,輸入農産物には付けられない。

     外国から輸入した遺伝子組み換え大豆を主原料として国内で加工される豆腐や納豆には,遺伝子組み換えの表示が義務づけられていない。

     牛海綿状脳症(BSE)対策として,生産時からの履歴を把握するため,国産牛肉と同じく輸入牛肉も個体識別番号による管理が義務づけられている。

解答:

 

2001年追試35他人との違いを重視する消費傾向に関する記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

     消費者は個性的なライフスタイルを追い求めて自己の内面への関心を強めるようになったので,商品の購入や所有への執着が弱まった。

     消費者はそれぞれが自分の価値観で商品を選ぶようになったので,企業は広告・宣伝などのマーケティング戦略を手控えるようになった。

     消費者は何よりも自分の生活の質を充実させたいと望んでいるので,商品のデザインや外観よりも有用性や機能性が重視される傾向が出てきた。

     消費者は商品を自由に選択することによって個性化を図ろうとするので,かつてのような画一的な傾向が現れにくい状況になった。

解答:④