9 満州事変・恐慌からの脱出
センター9 満州事変と恐慌からの脱出
【近代14】(2008年・本)軍部の台頭。
1．関東軍が，柳条湖で満鉄の線路を爆破した。
2．陸軍の青年将校らが，部隊を率いて政府要人や重要施設を襲撃した。
3．海軍の青年将校らが，犬養毅首相を射殺した。
【近代14解答】［1→3→2］ 1．第2次若槻内閣(民政党)の時，柳条湖事件(1931)から満州事変が始まった。3．五・一五事件(1932)で犬養毅首相が暗殺されて，戦前の政党内閣は最後となった。2．岡田内閣の時，陸軍皇道派の青年将校らにより二・二六事件(1936)が起こった。
【近代15】(2009年・本)
1．日本軍が中国の南京を占領するに際して，捕虜や非戦闘員を殺害する事件が起きた。
2．中国東北部での日本軍の活動に対して国際連盟からリットン調査団が派遣された。
3．関東軍参謀河本大作らが，中国軍閥の一人である張作霖を，奉天郊外において爆殺した。
【近代15解答】［3→2→1］ 3．田中義一内閣の時，張作霖爆殺事件が起こった(1928)。
2．満州事変の際，中国の提訴により国際連盟はリットン調査団を派遣した。
1．日中戦争の際に起こった南京大虐殺(1937)のこと。
●満州事変と国際的孤立 ✍満州事変と国際連盟脱退までの流れをおさえる。きっかけとなった事件が起こった場所は地図でも問われる。
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内閣 |
所属 |
事項 |
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第2次 若槻礼次郎 |
立憲 民政党 |
中国問題 |
中国の国権回復運動…張学良の満鉄並行線建設など 幣原外相の協調外交への反発 関東軍は「満蒙の危機」をさけび、満州を勢力下に |
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✖【満州事変】1930の勃発 ✖【柳条湖事件】1931…関東軍参謀【石原莞爾】らの謀略。【奉天】郊外で満鉄線爆破➡中国軍の仕業として軍事行動 内閣は不拡大方針を声明➡事態収拾できず辞職 |
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犬養毅 |
立憲 政友会 |
第1次【上海事変】1932…日中両軍の衝突 ➾満州国建国を列国の目をそらす謀略からおこる 国連、【リットン調査団】派遣1932…事実関係の調査 【満州国建国】1932…関東軍の傀儡政権 清朝最後の皇帝【溥儀】を執政にたてる1934皇帝 |
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岡田啓介 |
海軍 |
ワシントン海軍軍縮条約の破棄通告1934➡のち失効 ロンドン海軍軍縮条約の脱退1936➡失効 |
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●高橋財政…犬養・斎藤・岡田内閣の大蔵大臣【高橋是清】の経済政策
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1931【金輸出再禁止】…金本位制からの離脱➡【管理通貨制度】へ移行 為替相場の下落（円安）➡輸出の増大、綿織物では輸出世界1位 イギリスなどは【ソーシャル＝ダンピング】と非難➡【ブロック】経済へ |
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積極財政 |
赤字国債による軍事費などの膨張 1933年ごろ、生産力は恐慌以前の水準を回復 |
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重化学工業の発達 |
軽工業中心から重化学工業中心へ変化 1934【日本製鉄会社】…八幡製鉄所を中心に製鉄大合同、国策会社 【新興財閥】の台頭➡【日産】（鮎川義介）・【日窒】（野口遵） |
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農村復興 |
時局匡救事業…公共土木工事 【農山漁村経済更正運動】…自力更生をはからせる |
頻出マスター 軍部・右翼による事件と学問への弾圧
✍それぞれの事件の内容をおさえる 2003、2008
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内閣 |
所属 |
事件 |
内容 |
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浜口雄幸
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立憲 民政党 |
三月事件
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陸軍【桜会】（橋本欽五郎ら）クーデター計画の発覚 |
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若槻礼次郎Ⅱ |
立憲 民政党 |
十月事件 |
【桜会】が右翼と結ぶ 満州事変に呼応してクーデター計画➡未然に発覚 |
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犬養毅 |
立憲 政友会 |
血盟団事件 1932 |
井上日召率いる血盟団（一人一殺） 前蔵相【井上準之助】 三井理事長【団琢磨】の殺害 |
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515事件 1932 |
海軍の青年将校ら【犬養毅】首相の殺害 ➡政党内閣の崩壊 |
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斎藤実 |
海軍 |
滝川事件 1933 |
京大教授【滝川幸辰】の刑法学説が問題に、滝川は文相鳩山一郎の圧力で休職 |
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転向声明 1933 |
共産党員の大量転向 幹部佐野学・鍋山貞親の転向声明 獄中の党員の大量転向 |
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岡田啓介 |
海軍 |
陸軍パンフレット1934 |
陸軍省が発行 「国防の本義と其強化の提唱」➡軍部の政治関与強まる |
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天皇機関説 問題1935 |
【美濃部達吉】の憲法学説が問題化 貴族院議員の菊池武夫が反国体的と非難 陸軍・立憲政友会の一部・右翼などが激しい運動➡内閣は【国体明徴声明】を出し、天皇機関説を否定統治権の主体が天皇であることを明らかにした。 |
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岡田啓介 |
海軍 |
相沢事件 |
陸軍の内部対立 【皇道派】…青年将校ら直接行動による天皇親政実現【北一輝】（『日本改造法案大綱』）の影響 【統制派】…中堅幕僚、革新官僚らと結び総力戦体制樹立 相沢事件1935…皇道派の【相沢三郎】中佐が統制派の【永田鉄山】軍務局長を惨殺。 |
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【二二六】 事件 |
陸軍【皇道派】の一部青年将校によるクーデター 内大臣【斎藤実】・蔵相【高橋是清】らの殺害 天皇が厳罰を指示➡反乱軍として鎮圧 ➜この後、陸軍（【統制派】）の発言力増大 |