2016 Ⅰ 古代〜近世の軍事動員体制


【論述のヒント】

問1

【主題】

桓武天皇の時代に行われた兵制改革について、それまでの制度との違いを明らかにする。

【条件】

改革の背景となった国際情勢の変化を含めて説明する。

【解法のヒント】

健児の制を想起できるのではないか。 それまでの律令制度との相違点を中心に論じていけばよい。

律令制度における軍団・兵士は、戸籍に基づき、ほぼ正丁3人に1人の割合で公民から徴発された兵士を主体としており、国司が監督した。その一部は衛士として都に派遣されたり、防人として九州に派遣されることもあった。

【国際情勢の変化について】

8世紀後半以降、唐の衰退などにより東アジアの緊張が緩和されると、外敵に対抗する必要性も薄れた。

問2

主題

鎌倉幕府が蒙古襲来に際して新たに行った軍事動員とは何か。

異国警固番役。

その内容を、動員対象の拡大にもふれながら説明しなさい。

フビライが日本に服属要求を繰り返していた1271年、幕府は新たな御家人役として異国警固番役を課すようになり、文永の役の後にはこれを強化している。

当初は全国の御家人ではなく、九州在住の御家人と、九州に所領を持つ御家人であったことに注意したい。

この異国警固番役は、やがて非御家人へも動員範囲が拡大されている。

問3

主題

惣領制が解体していくなかで、守護が国人を家臣化していく情況を、守護が獲得した権限とあわせて説明できればよい。


ジャーナリスト・政治家としての石橋湛山


【解法のヒント】