【論述のヒント】
問1
【主題】
桓武天皇の時代に行われた兵制改革について、それまでの制度との違いを明らかにする。
【条件】
改革の背景となった国際情勢の変化を含めて説明する。
【解法のヒント】
健児の制を想起できるのではないか。 それまでの律令制度との相違点を中心に論じていけばよい。
律令制度における軍団・兵士は、戸籍に基づき、ほぼ正丁3人に1人の割合で公民から徴発された兵士を主体としており、国司が監督した。その一部は衛士として都に派遣されたり、防人として九州に派遣されることもあった。
【国際情勢の変化について】
8世紀後半以降、唐の衰退などにより東アジアの緊張が緩和されると、外敵に対抗する必要性も薄れた。
問2
主題
鎌倉幕府が蒙古襲来に際して新たに行った軍事動員とは何か。
異国警固番役。
その内容を、動員対象の拡大にもふれながら説明しなさい。
フビライが日本に服属要求を繰り返していた1271年、幕府は新たな御家人役として異国警固番役を課すようになり、文永の役の後にはこれを強化している。
当初は全国の御家人ではなく、九州在住の御家人と、九州に所領を持つ御家人であったことに注意したい。
この異国警固番役は、やがて非御家人へも動員範囲が拡大されている。
問3
主題
惣領制が解体していくなかで、守護が国人を家臣化していく情況を、守護が獲得した権限とあわせて説明できればよい。
【解法のヒント】