24 中小企業・農業問題


現社でGO!  NO24中小企業・農業問題     

❶満点の極意

中小企業は厳しい環境の下におかれている

 1.大企業との格差…1 資本装備率 2 労働生産性 、賃金

 2.バブル崩壊後…銀行による「貸し渋り」と「貸し剥がし」

 中小企業は、大企業も含めた全事業所数の3 90 %以上を占めている。しかし、従業員数では約4 80 %、出荷額にいたっては約5 50 % と割合が低下する。

 また、労働者1人当たりでみた場合の工場・機械などの有形固定資産の額(6資本装備率)が低く、これが労働者1人当たりの付加価値生産額(7 労働生産性 )、賃金の低さの原因となっている。さらに、中小企業の多くは大企業の8 下請け (大企業の完成品の部品生産を請け負う)になっており、景気悪化の際には受注が減少するなど、厳しい立場に置かれている。

 金融面でも、銀行からの融資を受けるのが難しいなど、中小企業を取り巻く環境は厳しい。その上、9 バブル崩壊後 には銀行が「10 貸し渋り 」(新規融資を手控える)や「11 貸し剥がし 」(返済期限前にもかかわらず返済を迫る)を行ったことで悪条件が重なり、経営悪化や倒産に追い込まれた中小企業が続出した。

 

❷満点の極意

中小企業にも新たな動きが見られる

中小企業の新たな動き…電子商取引による取引の拡大、 ベンチャービジネス 大学研究機関との共同開発、新興企業向け株式市場の整備

 

農業問題

満点の極意❶

1990年代には、牛肉・オレンジの輸入自由化とコメ市場の開放が行われた。このうち、コメの市場開放は2段階で進んだ。

第1段階→GATT ウルグアイ・ラウンド 198694)でミニマム・アクセス最低輸入義務)を受け入れ、1995年から実施された。ミニマム・アクセスとは、国内消費量の一定割合を必ず輸入しなければならないというもの

第2段階→1999年には、ミニマム・アクセスを超えて輸入されるコメについて 関税化 が実施され、輸入数量制限はなくなった。こうした動きは、当然、国内の農業政策の転換と連動していた。例えば、 食糧需給価格安定法 の制定・改正(19942003)により、コメの生産・流通に市場原理が大幅に導入された

 また、従来の 農業基本法 1961)に代わって、 食料・農業・農村基本法 1999)が制定された。同法は農業の多面的機能の発揮、農業経営の法人化などの方向性を示している。

満点の極意❷ 日本の穀物・カロリー自給率は先進国最低水準

 1.食料自給率…穀物自給率→約 30 %、供給熱量自給率→約 40

 2.自給率の高いもの… コメ ・ 鶏卵 90%台

 3.自給率の低いもの… 小麦 10%超、 大豆 →約5


2004年追試20*】日本の中小企業についての記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

     先端産業分野では,大企業以外にも,独自の知識や技術を用いて新商品を開発する中

小企業が現れ,これはベンチャービジネスと呼ばれている。

     中小企業と大企業の間には,機械設備や従業員数の面でこそ大きな格差が見られるが,

従業員一人当たりの生産性はほぼ同じである。

     中小企業の事業所数は,徐々に増えてきているとはいえ,まだ大企業の事業所数より

は少ない。

     銀行融資に依存して経営の大規模化を図っている大企業に比べて,中小企業では金融

引締めによる影響は現れにくい。

解答:①

 

2002年追試41】ベンチャービジネスの創出に関する記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

     ベンチャービジネスは,近年では,高度な技術開発を必要とするため,小さな企業では困難である。そのため,大企業との共同開発を行ったり,大企業からの支援を受けたりして行われるようになっている。

     ベンチャービジネスは失敗する危険性も大きい。そのため,失敗した場合でも,その内容次第では再度チャレンジしやすくするような支援体制を整えていくことが,ベンチャービジネスを育てるうえで重要である。

     ベンチャービジネスは新しいアイデアや新技術をもとに事業を始める。そのため,ベンチャービジネスは新しい先端的な産業分野では有望であるが,伝統的な産業分野では育つことはない。

     ベンチャービジネスは,大学や公的な研究機関の技術開発とは相()れないものである。そのため,各国ともベンチャービジネスと研究機関との協力体制づくりには消極的である。

解答:②

 

2011年追試28】日本における農業の問題や農村の現状に関する記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

     バブル崩壊後の1990年代に起きた不況をきっかけに,農業就業人口が減少から増加に転じている。

     コメの輸入に関しては,関税による調整は行われておらず,数量による調整が行われている。

     中山間地域の農村のなかには,福祉や医療などの基礎的な生活条件が厳しくなり,コミュニティの維持が困難な状態に陥るところが現れている。

     新食糧法に基づき,政府はいったんすべてのコメを買い上げて,その後,市場に供給している。

解答:③

 

2007年本試22*】農林業の持つ多面的な機能に関する記述として適当でないものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

     棚田は,斜面に造られた階段状の水田のことであり,独特の景観を提供し,洪水防止にも役立つ。

     里山は,農林業に従事する人以外の立ち入りが法律によって規制されている特別保護地区なので,地域に固有の希少な生物種の保護に役立っている。

     間伐や下草刈りなどの森林経営(管理)は,京都議定書で温室効果ガスを吸収する手法として認められている。

     農山村は,ゆっくりと滞在しながら農林業体験などを通して地域の生活を知るグリーンツーリズムの場を提供する。

解答:

 

2007年本試21*】政府が行った農林業政策に関する記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

     食糧管理制度は消費者よりも農家の保護に重点を置いて運営されるようになっていたので,食糧管理特別会計は黒字であった。

     国内林業の保護及び国際的な熱帯林保全活動への協力のために,日本は東南アジア諸国からの木材の輸入を禁止している。

     新食糧法により,コメを市場で自由に販売できるように,価格決定や国内流通などについての政府管理が縮小された。

     コメの減反政策とは,単位面積当たりの収穫量を減少させることで生産量を抑制する政策のことである。

解答:

 

2005年本試201990年代における日本の農畜産物輸入の自由化についての記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

     日本は,APEC(アジア太平洋経済協力会議)で,牛肉とオレンジの輸入自由化に合意した。

② 日本は,ガットの多国間協議で,コメの輸入自由化に合意した。

③ 日本は,サミット(主要国首脳会議)で,牛肉とオレンジの輸入自由化に合意した。

④ 日本は,日米包括経済協議で,コメの輸入自由化に合意した。

解答:②

 

2003年本試21*】日本の農産物輸入に関する記述として適当でないものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

     GATTのウルグアイ=ラウンドの交渉において日本政府がコメ市場の部分開放に同意するまで,加工品を除くコメの輸入は認められていなかった。

     農業分野で日本市場は閉鎖的だと言われることもあるが,現在,日本の農産物の純輸入金額(輸入金額-輸出金額)は世界で最も大きい。

     国内で(かん)(きつ)類を生産している農家を守るため,グレープフルーツやオレンジには輸入数量制限を課している。

     農産物輸入の自由化など厳しい経済環境に対応し,農業の活性化を図るために新農業基本法(食料・農業・農村基本法)90年代に制定された。

解答:③

 

2014 下線部に関して,日本の状況に関する記述として最も適当なものを,次ののうちから一つ選べ。

 

① 新食糧法では,コメの価格・流通に関して,政府が管理する食糧管理制度が維持されている。

② 食料・農業・農村基本法では,農業の機能として,食料の供給以外に自然環境の保全などの多面的機能が明示されている。

   高度経済成長期以降,農業の国内総生産に占める比率は減少したが,2000年代に入ってからは増加している。

   中山間地域は,農業を営むのに不利な地域であり,高齢化も進んでいるが,中山間地域の耕作放棄地は減少している。

正解→②

 

1 高度経済成長期

① 重化学工業が発展◯

② 三種の神器・発展のひずみとして公害の発生◯

③ 主に銀行からの融資✖︎

④ 集団就職だなぁ。私が中学校のときも10人ぐらいは集団就職と称して東京に向かった中学卒業生がいた。

 

2 高度経済成長期

① 貯蓄率高い、日本人の国民性◯

② 港湾・道路の整備率高し◯

③ ◯

④ 中国・ソ連でなく中東からの石油である

正解→④が間違い

 

3 高度経済成長期

① 正文◯

② 消費も活発、国民の貯蓄率も上昇していた。✖︎

③ 1971年のニクソン=ショックまで固定為替相場制で、1ドル=360円と固定されていたので、円安は輸出に有利に働いた。✖︎

④ 年平均10%✖︎

 

4 日本の経済構造の変化

① 正文◯

② 正文◯

③ 正文◯

④ 年功序列型賃金で企業の高齢化が進めば、賃金コストは上昇するから✖︎

 

5 産業構造の変化

この問題は高度経済成長後に、重化学工業から軽薄短小型産業に変化したことを知っていれば正解となる問題である。

正解→③

 

6 日本の産業構造の変化

これは知識として知らないとできない問題だ。高度経済成長期は1960年から1970年代のこと。

① 第三次産業に就業する人口は2010年には70%を超えている。60%を超えたのは1990年。したがって✖︎

② 正文◯

③ 日米経済摩擦が何年代かを知らないとできない。1980年代のこと✖︎

④ 1947年の傾斜生産方式のこと✖︎ 石炭と鉄鋼に資金を投入。

 

7 産業構造の変化と景気

① 1960年代、高度成長の始まりだから重工業へ変化◯

② 正文◯

③ 正文◯

④ プラザ合意のあとバブル経済、そしてバブルがはじけたあとが、1990年からの失われた10年✖︎

 

8 プラザ合意

 円高になると輸入価格は下落する。円高で今までより多くの石油が買えるのだ!✖︎

② ✖︎

③ 正文◯

④ バブル経済であり高度経済成長ではない。✖︎

 

9 バブル期の日本経済

① 不動産向けに資金を貸し出し、アメリカのホテルを買いまくったのがバブル!◯

② プラザ合意以降は円高✖︎

③ バブル崩壊の契機は日銀による公定歩合の引き上げだ!金利が高くなれば金は借りない✖︎

④ 高価格の消費財の需要高まる✖︎

 

10 バブル経済の後遺症

① 正文◯

② 公定歩合は0.1%資金調達は公定歩合が低いので楽である✖︎

③ 正文◯

④ 正文◯

 

11 失われた10年

① マネーサプライの収縮などしていない。✖︎

② インフレでなくデフレ✖︎

③ 不況+物価下落はスタグフレーション⭕️

④  ✖︎

 

12 日本の中小企業

① 中小企業にこそベンチャーが生まれる、アメリカのフェイッスブッックなど最たるもの◯

② 大企業の生産性高し✖︎

③ ✖︎

④ 金融引締めの影響強い✖︎

 

13 ベンチャービジネス

① ✖︎

② 正文◯

③ 漆器や陶磁器などでもベンチャーはある。✖︎

④ 大学との連携が盛ん✖︎


14 農業政策

①